現在働き方改革やDXが推進されている関係で、「フリーランス」が増えているのをご存じでしょうか。フリーランスはほぼ個人事業主と同意義に捉えられることも多いですが、働き方がテレワークを中心とすること、法律上の区分が明確でない点などに違いがあります。
フリーランスとして活躍するためには経験があったほうがよいですが、中には未経験の職種からフリーランスを始めるような方もいらっしゃいます。今回はフリーランスが増えている原因や未経験からフリーランスになる際の注意点、そしておすすめの職種などをご紹介していきます。
フリーランスとは何か?なぜ今需要が増えている
フリーランスとは「特定の企業・団体に所属せず、自分で直接仕事を請け負って生計を立てている人」の総称です。現在フリーランスとクライアントを仲介するクラウドソーシングサービスが複数登場しており、フリーランスとして活躍している方はそういったサービスと契約、あるいは直接契約をして仕事をもらっています。
個人事業主との違いとは
フリーランスと個人事業主には、
- 個人事業主は税務上法律で区分されているが、フリーランスはそれがない
- 個人事業主として活動するには開業届を出す必要があるが、フリーランスは必要ない
- 個人事業主でも美容室経営など、フリーランスに該当しない働き方がある
といった細かな違いがあります。ただし現在ではフリーランスとして個人で活動する場合は、活動を始める前後で開業届を出して個人事業主として独立するケースが多いです。そのほうが確定申告やその他のサポート面で、手続きをしていないフリーランスよりも有利になります。
フリーランスと個人事業主の違いなどについて、詳しいことは以下の記事をご参照ください。
フリーランスの需要が増えている理由とは?
フリーランスの需要は現在、増加傾向にあります。実際大手クラウドソーシングサービスの「ランサーズ」の調査によると、2015年の937万人という人口に対して、2021年10月には1,670万人までフリーランス人口が増えるという成長傾向が確認されました。
フリーランスの需要が増えたのは、
- 将来的な法人化も視野に入れて独立する方が増えた
- 収入を増やすため
- ライフワークバランスを確保するため
といった要因があります。
現代では独立志向を持つ方が増えており、中には法人化を行い企業として活動することを視野に入れて独立を行う方までいらっしゃいます。また独立することで収入が企業に所属しているより増加すると予測できた方も、独立する方向へと進んでいるのがポイントです。企業では従業員の独立をサポートする制度を用意しており、独立後の関係性構築まで考えて雇用を行うケースまであります。
さらに家族の面倒などのバランスを考えて、あえて仕事を辞めてから自分の技能を使い独立して働く方も増えています。今後は働き方の多様化やデジタル化の推進により、さらにフリーランスやそれに近い働き方で活躍する方が増加していくでしょう。
未経験からフリーランスになれる?開業する際の注意点もご紹介
フリーランスは定義の広い言葉であり、誰でも名乗ることができます。しかし社会的にフリーランスとして認められて活動するためには、やはり一定の業種に関する知識・スキルが必要です。
ただし独立したいと考えた時点で想定した業種について知識・スキルがなくても、独立をするケースは少なからずあります。未経験から独立を成功させてフリーランスとして活躍するには、次のような注意点を覚えて理解しておくとよいでしょう。
仕事を始めたては単価が低い可能性がある
クラウドソーシングサービスを見ていると、定型的なデータ入力やリスト作成といった作業が散見されます。こういった仕事は誰でも参加することが可能であり、フリーランスとして仕事の経験がない状態でも気軽に参加可能です。
しかし誰でもできる分単価は低くなりがちであり、参加希望者が多いため自分が受注できないケースも多くなっています。もしこういった簡単な仕事を探している場合は、見つけ次第まずは参加希望を送信して受注確立を挙げることをおすすめします。
またクラウドソーシングサービスを使っている場合は、タスクと呼ばれる即時仕事を始められる業務形式が掲載されているので活用してみてください。単価は低いですが数をこなしやすいので、自然と納品するうちにスキルが身に付いていきます。
要経験者の業務へ参加することができない
フリーランスとして参加できる仕事の中には、注意事項に「要業務経験者」という項目が書いてある場合もあります。ライティング経験やプログラミング経験などがないと、参加できませんし実績共有を求められます。
要経験者を求めている仕事は単価が高い傾向にあり、ライバルも比較的少なめなので受注確立が上がるケースも多いです。こういった業務へ参加ができるように、他の仕事をこなしながら納品して経験を短期間で積んでいくことをおすすめします。
方針を決めてから独立しないと失敗する
フリーランスとして独立する際は、しっかりと計画を立ててから準備を進める必要があります。たとえば
- 独立準備を開始する
- 必要な知識・スキルを磨く
- 必要な設備購入や手続きなどを行う
- 会社へ報告して退職手続きを進める
- 余裕を持って独立日を指定して準備を行う
といった作業に、半年や1年を掛ける事例も少なくありません。
フリーランスとして独立する際に共通して言えるのは、「いきなり会社を辞めて独立を成功させるのは難しい」ということです。その場で独立してフリーランスになりたいと思っても、まずはスケジューリングを行ってからいつごろまでに独立したいかを計画するほうを優先してみてください。
まず従業員時代に知識・スキルを磨いておいたほうがよい
フリーランスとして独立を成功させるためには、従業員として雇用されている時代から少しずつ知識・スキルを磨いておく必要があります。こうすれば万が一独立が無理そうな状況になっても、従業員のまま業務を続けられます。実際従業員として雇用を継続しながら、副業として学習を兼ねた活動を行っている方も多いです。
会社終わりの隙間時間や休日にちょっとずつ学習するだけでも、スキルは蓄積されていきます。継続することを最優先に、独立まで時間を掛けて知識・スキルアップを目指してみてください。
複数のクラウドソーシングサービスへ登録して一番よいところで仕事をする
フリーランスとして活動する際には、多くの方が仲介サービスとしてクラウドソーシングサービスを利用します。クラウドソーシングサービスには
- サグーワークス
- ランサーズ
- クラウドワークス
といった種類がありますが、サービスによって受けられる仕事内容が変わってきます。たとえばサグーワークスはライティングに特化しており、ランサーズとクラウドワークスは幅広い仕事を提供しているのがポイントです。
重要なのは、自分に合っているであろうサービスを複数選択して登録することです。クラウドソーシングサービスへの登録自体は無料であり、サービスを試すためにいくらでも登録が可能になっています。一番受注ができたクラウドソーシングサービスだけを残して、重点的に仕事を請け負えるようになると安心です。
初心者でも安心できる!未経験フリーランスから始める方におすすめの職種
ここからは初心者でも安心して仕事を始められる職種について、ご紹介していきます。
Webライター
Webライターはタイピングスキルがあればすぐにでも始められます。ただし安定して稼ぐためには基本的なライティング方法や、SEO関係の知識・スキルを身に付ける必要性があるでしょう。セールライティングといった方式では、求められる知識・スキルがまた変わってくるので注意が必要です。
長文や整理された質の高い文章を書けたりすると、単価は上がっていきます。また複数仕事をこなしているうちに、タイピングスキルや情報収集スキルも磨かれるのがポイントです。
事務代行
事務業務は会社にいる限り誰しも経験する仕事ですが、フリーランスとしても継続して仕事を請け負うことが可能です。
現在は
- ビジネス書類の作成
- セミナー運営のサポート
- スケジュールの管理
といった事務業務へ参加できるようになっています。
月額で継続して仕事を受けられるケースも多いので、必要な場合はPCやビジネスに関するスキルを磨きながら継続受注へつなげてみましょう。
エンジニア
エンジニアは学習する場がオンラインに整っており、未経験でも1から学習してスキルを身に付けることができる職種です。ですから以前エンジニアとして業務経験がある方だけでなく、隙間時間で技能を身に付けて独立したい方へもおすすめできます。
エンジニアとして独立する場合はインターネット環境とPCさえあれば作業が可能ですが、仕事によって求められる言語が異なってきます。すべての言語を習得するのは現実的ではないので、具体的にどのエンジニア業務で仕事を得たいのか考えて、必要な言語を絞って学習してみてください。
まとめ
今回はフリーランスの概要や未経験でも独立する際の注意点、そしておすすめの職種などを開設してきました。
フリーランスとして未経験の状態である場合は、独立まで知識・スキルを磨いたり副業として職種に関する経験を積んだりすると安心です。いきなり知識・スキルなしで独立してしまうとリスクが大きいため、必ずある程度の期間を設定して計画を立てて、スケジュール通りに独立できるように準備を進めてみてくみましょう。
フリーランスとしてオフィスを探している場合は、ぜひ「Re:Zone」をご利用ください。奈良県や大阪府などで、フリーランスでも契約が簡単にできるオフィスを複数提供しております。