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黒字倒産とは? 原因や実際に起きた企業の事例、防ぐための対策などを解説!

法人の方向けコラム

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売上が高まっている状態でも、黒字倒産が起こるリスクがあります。経営が順調だと他人事のように感じるかもしれませんが、上場企業でも黒字倒産をした事例があります。なぜ、黒字倒産は発生してしまうのでしょうか。今回は黒字倒産の意味をはじめ、実際に起きた企業の事例や防ぐための対策などを解説します。経営リスクに備えるためにもぜひ参考にしてみてください。

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黒字倒産とは?

まずは、黒字倒産の意味や倒産に至るまでの流れについて解説します。

黒字倒産の意味

黒字倒産とは、商品・サービスの販売・提供によって利益が出ているのに、支払いに必要な人件費や仕入代金、借入返済などの資金が不足し、倒産してしまうことです。

売上が確定していても入金が遅くなってしまうことが原因となっています。

不景気のときに過剰債務に陥ってしまうと、好景気になっても追加の借り入れができず、倒産してしまうこともあります。

直近で世間における企業の倒産件数が少なかったとしても、将来的に黒字倒産する企業が増える恐れがあるということです。

日本経済新聞によると、東京商工リサーチの調査では、2016年に倒産した544社以上が最終決算で黒字を計上した企業だったとのことです。

ビジネスを成功させるには、商品・サービスの売上を高めるだけでは不十分であることがわかります。

参考:黒字倒産、昨年は過半(日本経済新聞)

黒字倒産に至るまでの流れ

一般的に黒字倒産に至るまでの流れは下記の通りです。

➀企業が成長して売上が伸びる

➁売上増加にともない売掛金や在庫も膨らむ

➂企業の資金不足が認知される

④仕入れの支払いや従業員の給与の支払いが遅延し始める

⑤借入れなどの資金調達ができなくなる

⑥仕入れの支払いや従業員の給与の支払いができなくなる

⑦黒字倒産に至る

黒字倒産は、いつのまにか資金不足が発生して、資金調達できない状況に陥ってしまいがちです。

成長中の企業は、急激に売上が伸びると、売掛金や在庫も膨らみます。帳簿上で黒字でも、資金繰りが追いつかないと倒産してしまう恐れがあるので、注意が必要です。

黒字倒産に至るまでの流れを理解しておき、早い段階で対策を打てるようにしなければなりません。

黒字倒産の主な原因

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黒字倒産の概要をおおよそつかんでいただけたでしょう。引き続き、黒字倒産の主な原因を詳しく解説します。

原因1.在庫の滞留

損益計算書に売上と費用を計上するときは、実際に販売できた商品の売上と費用しか計上しません。

たとえば、商品を100個仕入れてその内の10個が売れたとしましょう。その場合、損益計算書では、10個分の売上と費用しか計算しないため、表面的には黒字に見えます。

しかし、残りの90個は在庫として滞留しており、商品の仕入れ代はすでに支払っていることから、その分キャッシュフローは悪化しています。

在庫が売れ残ってしまえば、商品の仕入れや給与の支払いに支障をきたし、資金不足に陥ってしまいかねません。

表面的な黒字に安心せず、在庫の滞留によるキャッシュフローの悪化に気づくことが重要です。

原因2.設備投資の失敗

事業では設備投資が必要な場面があります。設備投資をするには、金融機関から融資を受ける必要があり、借り入れた金額を返済しなければなりません。

しかし、事業では予定通りに売上が発生するとは限りません。設備投資に失敗して、売上よりも返済によるキャッシュアウトが大きくなると、資金不足に陥ってしまいます。

黒字倒産を避けるためには、設備投資の失敗を防ぐことが大切です。設備投資を実行に移す前に、資金を回収しきれるかどうか、慎重に検討しなければなりません。

本業で稼げていないのに無理な投資を実行すると、キャッシュフローが悪化します。本業でキャッシュを生み出し、そのキャッシュを将来の投資にあてるのが無難でしょう。

黒字倒産をした企業の事例

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黒字倒産は本当に起きるのか、信じられない方もいるでしょう。業績の良かった企業が突然黒字倒産を起こす事例は少なくありません。

実際に黒字倒産をした企業の事例を確認してみましょう。

事例1.江守グループホールディングス

江守グループホールディングスは、福井県を拠点に化学品や合成樹脂などを取り扱っていた商社です。東証一部にも上場していた会社であり、中国をはじめとしたASEAN各国にも拠点を有し、売上規模を拡大させていました。

ただ、中国の大口取引先からの代金回収が滞ったほか、中国子会社の不正取引による特別損失計上などにより、債務超過となりました。

2015年4月末には民事再生法適用の申請を発表して破綻しています。直近まで好業績を続けていたにもかかわらず破綻してしまう点に、黒字倒産の恐ろしさがあるといえるでしょう。

参考:

中国に入れ込んだ代償…現地子会社の不正見抜けず、名門商社が100年の歴史に幕(産経ニュース)

名門の老舗商社が突然「黒字倒産」、海外進出ではまった落とし穴(DIAMOND online)

事例2.日本綜合地所

日本綜合地所は、自社分譲マンション「ヴェレーナ」シリーズの企画・販売を行っていた不動産販売会社です。

2008年3月期には過去最高益を計上し、その後も積極的にマンション用地を買い増ししていました。

しかし、世界的な金融危機と不動産市況の悪化により資金繰りに行き詰まり、建築代金の支払いなどに対応できなくなります。

最終的な負債総額は子会社分も含めて約2,142億となり、2009年2月には会社更生法の適用を申請しました。

参考:

不動産デベロッパーが突然「黒字倒産」、8年で売上高6倍の会社がなぜ?(DIAMOND online)

日本綜合地所が会社更生手続き、負債総額1975億円(REUTERS)

黒字倒産を防ぐための対策

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ここまで黒字倒産の事例についてご紹介しました。上場企業でも黒字倒産をするリスクがあることがわかり、経営をするにあたって他人ごとではないと感じていただけたでしょう。

引き続き、黒字倒産を防ぐための対策について解説します。

対策1.入出金の流れを視覚化する

黒字倒産を防ぐための基本が、入出金の流れを把握することです。

そのために、商品を販売したときの入金日と入金額、商品を仕入れたときの支払日と支払額について視覚化する必要があります。資金繰り表は、企業が一定期間における現金の収入・支出を記録できる管理表です。月の収入・支出・預金残高などを確認して、資金不足の予兆を察知するのに役立ちます。

資金繰り表の作成ツールは、Webサイトからダウンロードしたり、ソフトを購入したりできます。ただ、決まったフォーマットは特になく、簡単にExcelで作成することも可能です。

Excelの場合でも関数を利用すれば、収入合計や支出合計などが自動修正されるように作成できます。関数の利用方法がわからない場合は、インターネットでリサーチしたり、入門書で学んだりしましょう。

対策2.入金を遅延させない

入金が遅くなると手元の資金が少なくなり、支払いに対応できなくなります。したがって、売上による入金を遅延させないことが、黒字倒産の対策として効果的です。

仕事を請け負うときには、支払いまでのスケジュールを決めておかないと、入金が後回しにされてしまうことがあります。契約前に入金のスケジュールについて取引先との間で相談しておきましょう。

対策3.固定費を見直す

固定費は、売上に連動しない家賃や人件費などのコストです。不景気になって売上が大幅に減少してしまった場合でも支払い続けなければなりません。資金繰りの悪化を引き起こす原因になりやすいです。

黒字倒産を回避するためにも、売上の大幅な減少に備えて、固定費を可能な限り削減しておいたほうがよいでしょう。

対策4.過剰在庫を回避する

卸売業のケースなどでは、一定の商品在庫を保有しなければなりません。しかし、在庫は販売して現金化されるまでに時間を要します。

もし過剰な在庫を保有してしまうと、売れ残りのリスクが高まり、資金負担が大きくなる恐れがあります。

資金繰りに無理が生じないよう適切な在庫管理を意識して、過剰在庫を回避することが重要です。

対策5.使わない資産はなるべく現金化する

保有しているだけで経営に悪影響を与えかねない資産があります。

たとえば、ゴルフ券や株式などです。価値が低下するリスクがあります。また、使っていない土地や建物などにも注意が必要です。保有しているだけで管理費や固定資産税が発生してしまいます。

経営にあたって使用していない資産がある場合、現金化して手元の資金を増やすべきかよく検討しましょう。

対策6.資金調達力を高める

黒字倒産は、支払いが必要なときに、資金が不足してしまうことで起こります。したがって、支払いが必要な時に資金が不足しないよう、資金調達力を高めておくことが重要です。

具体的には、日頃からさまざまな金融機関と取引して資金調達先を増やす方法があります。

ただ、金融機関に相談すれば必ず融資を受けられるわけではありません。金融機関以外からの資金調達方法を開拓することも重要です。

利益が出ているからといって安心せず、いつでも資金調達に向けて動き出せる体制を構築しておきましょう。

対策7.自己資本比率をチェックしておく

自己資本比率とは、企業の純資産と負債をあわせた全体の資金に対する純資産の割合です。

自己資本比率が大きいと、負債に頼らず経営していることを意味するため、会社の安全性が高いと判断されやすくなります。当然、金融機関から支援を受けやすくなるというわけです。

その点、資金不足に陥ったときでも自己資本比率が高ければ、新たに借入れできる可能性があります。

したがって黒字倒産を防ぐためには、自己資本比率が低くなりすぎていないか、チェックしておくことが重要です。

対策8.M&Aも検討する

融資以外にまとまった資金を獲得する方法として、M&Aが挙げられます。自社の事業を譲渡することで資金を獲得する手段です。M&Aが実現すれば、獲得した資金を支払いに充てることができるため、黒字倒産を回避できます。

M&Aというと、会社のすべてを売却するのではないかと思う方もいるかもしれませんが、一部の事業を譲渡することも可能です。

事業の売却先を自社で見つけるのが難しい場合でも、M&A仲介会社が相談に乗ってくれます。融資を受けるのが難しい場合は、M&A仲介会社への相談も検討してみるとよいかもしれません。

対策9.金融機関に返済条件を調整してもらう

金融機関に返済条件について調整してもらう方法があります。早めに具体的な改善計画を示すことで、リスケジュールに対応してもらえたり、支払いを猶予してもらえたりする可能性があります。

経営者の給与カットや仕入先への支払条件の交渉などを検討して、いつも通りに返済できる体制を整えていく流れです。

なお、リスケジュールは最終手段であることから、実施においては顧問税理士や専門家にアドバイスを受けることが不可欠です。

黒字倒産の対策として固定費を見直すならレンタルオフィスがおすすめ!

黒字倒産の対策として固定費を見直す方法をお伝えしましたが、どのように改善すればよいのか思い浮かばない方もいるでしょう。

固定費を見直す方法としておすすめなのがレンタルオフィスです。

レンタルオフィスとは、ビジネスに必要な広さのワークスペースを気軽に借りられるオフィスサービスです。

近年は在宅ワークを気軽に行える時代であり、社員全員が本社に出社しなくて済むようになりました。

レンタルオフィスに切り替えて本社のスペースを縮小すれば、固定費を削減できるかもしれません。参考としてレンタルオフィスサービスのRE:ZONEをご紹介します。

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画像は公式ホームページから引用

Re:ZONEは、1部屋29,700円からビジネスに適したプライベート空間を借りられるスモールレンタルオフィスです。

必要なスペースをレンタルして移転すれば、現在のオフィス賃料を削減できます。インターネット料金の支払いが不要なので、固定費の見直しにも最適です。

敷金や礼金、家具代も発生しません。初期費用を抑えてオフィスを移転したい場合に適しています。

定期借家契約なので、通常のオフィスと同様に融資や免許を受けられる点も安心です。

オフィスの内装については内覧で確認できます。気になった方は下記の予約フォームから内覧を申し込んでみてください。

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黒字倒産に関するQ&A

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黒字倒産に関する気になる疑問についてQ&A形式で回答します。

Q1.黒字倒産しやすい業種はある?

A1.建設業が黒字倒産しやすいといわれています。

建設業のビジネスモデルは先行投資型です。基本的に設備や機器などを購入して、工事が完了するまで数か月にわたって外注費や人件費を支払う必要があります。工事が完了してから入金されるまでに資金繰りに行き詰ってしまうケースが多いといわれています。

Q2.黒字廃業との違いは?

A2.黒字廃業では計画的に会社を消滅させます。

黒字廃業は、事業によって利益が生じているにもかかわらず、計画的に会社を消滅させることです。黒字倒産のように、経営状況が苦しくなって会社を消滅させるわけではない点が大きな違いとなっています。

Q3.赤字倒産との違いは?

A3.黒字倒産は帳簿上の利益がありますが、赤字倒産は帳簿上の利益がありません。

黒字倒産について理解を深めるために、赤字倒産との違いも知っておく必要があります。

黒字倒産と赤字倒産の違いを表にまとめてみます。

現金(手元の資金) 帳簿上の利益
黒字倒産 なし あり
赤字倒産 なし なし

赤字倒産は黒字倒産と違って帳簿上の利益がありません。ただ、帳簿上の利益がなくても、支払いが滞らなければ倒産しません。

つまり、黒字倒産と赤字倒産を比較すると、現金がなければ倒産してしまうことがわかります。帳簿上の利益を増やすことも大切ですが、会社が倒産してしまえば本末転倒です。

最悪の事態を回避するには、何よりも現金の確保が重要だということがわかるでしょう。

まとめ

今回は、黒字倒産の意味をおさらいしつつ、実際に起こった事例や回避するための対策などについて解説しました。

黒字倒産は、手元の資金不足により支払いに対応できなくなることで発生します。経営が順調な企業でも突然倒産するリスクがある点に注意が必要です。

入金の遅延が発生しないように取引先との間で支払いのスケジュールを明確にしたり、オフィスの賃料や人件費といった固定費を削減したりすることが対策として挙げられます。

固定費の見直しにはオフィスの縮小も効果的です。オフィスの賃料が高いと感じている方は、レンタルオフィスの利用をぜひ検討してみてください。