レンタルオフィスは、起業や小規模ビジネス、個人事業主の拠点として注目度の高い施設です。初期費用を抑えてすぐに活動できるなどの手軽さから人気があり、上手に活用することで円滑に事業をスタートできます。
本記事では、レンタルオフィスのメリットに加えて、デメリットや利用が向いている業種について詳しく紹介します。自分に合ったレンタルオフィスを探すために、ぜひお役立てください。
レンタルオフィスとは
レンタルオフィスとは、デスクや椅子、インターネット通信など業務に必要な設備が整った貸しオフィスのことです。複数の利用者に向けて提供されるテナントや専有スペースを、契約者のみが利用できます。
通常の賃貸オフィスのような初期費用や内装工事は不要なため、負担が抑えられています。また、郵便物の受け取りや電話対応、法人設立などビジネスに役立つサービスを利用できるケースも多く、開業したてのスタートアップや小規模事業者に適した選択肢の1つです。
レンタルオフィスの主な7つのメリット
レンタルオフィスを利用する主なメリットを7つ紹介します。
1. 初期費用を抑えられる
通常の賃貸オフィスに比べて初期費用が安い点は、レンタルオフィスの大きなメリットです。一般的には、敷金・礼金・保証金が不要もしくは賃料の1〜3ヶ月分といった少額で済みます。賃貸オフィスの保証金(賃料の半年〜1年分)と比べると大幅に抑えられています。
また、デスクや椅子、インターネット回線などが整備された環境に入居でき、設備投資も不要です。多くの施設では、賃料に水道光熱費やインターネット料金などが含まれており、明瞭な料金体系で利用できるため、コストの見通しが立てやすいというメリットもあるでしょう。自分で一から事務所を構築するよりもランニングコストを低減できます。
2. 入居後すぐに業務を開始できる
レンタルオフィスの契約後は、すぐに業務を開始できます。通常の賃貸オフィスに必要な入居審査や改装工事、備品の導入などが不要で、面倒な立ち会いもありません。パソコンや電話を持ち込むだけで即日業務が可能で、開業準備にかかる時間や労力を大幅に削減できます。
場合によっては、代表番号の即時発行ができ、会社の連絡先としてすぐに使えるため、スタートアップや新規法人設立時にも便利でしょう。
3. セキュリティ対策が確立されている
個室タイプのレンタルオフィスなら、周囲を気にせず業務や会話ができます。また、顧客情報などの機密情報を晒すことなく離席できるため、情報漏えい対策としても有用です。自社で高額なセキュリティ環境を整えなくても高水準のセキュリティ対策が施された環境で、安心して仕事に集中できるでしょう。
4. 法人登記や会議室・郵便物受け取りなどサービスが充実
法人登記が可能なプランや部屋があるレンタルオフィスでは、自宅の住所を使わずに登記ができるため、プライバシーを守れます。また、会議室やリフレッシュスペースなどの共有スペースが充実しており、打ち合わせに適した会議室を必要なときに利用できます。
自社でオフィスを借りるとなると、清掃員を手配する必要がありますが、レンタルオフィスは定期清掃などにより衛生管理が徹底されていて、常に清潔な環境で作業ができます。加えて、来客対応や電話の取り次ぎ、郵便物の受け取りなどの代行サービスが利用できる場合、自社で専任スタッフを雇用する必要がなく、人件費の削減につながります。
5. アクセスの良い一等地にオフィスを構えられる
レンタルオフィスは、主要駅の近くやビジネス街などアクセスの良い立地に多く設置されています。そのため、毎日無理なく通勤でき、取引先との打ち合わせにも便利です。
また、賃料が高額になりがちな一等地でも、比較的安価にオフィスを構えることができます。さらに、知名度や利便性の高い住所を名刺やWebサイトに掲載できるため、顧客や取引先から信用を獲得しやすく、事業のブランディングや社会的信用の向上にも有利です。
6. 柔軟な契約でスケールアップにも有利
オフィスの広さを事業規模に応じて変更しやすい点もメリットです。レンタルオフィスには、1名や少数向けから数十名用までさまざまなサイズの部屋が用意されています。同じフロア内での部屋の移動にも対応しており、柔軟にオフィスを拡張・縮小しやすいでしょう。
また、郵便物や名刺、Webサイトの住所変更が不要なため、引っ越しによって業務を止めずに済む点も安心です。
7. 他業界や他業種と交流しやすい
レンタルオフィスは、複数の企業や事業者が同じフロアに入居しており、自然な交流が生まれやすい環境です。ラウンジや休憩スペースでのカジュアルな会話から関係が築けて、自宅や一般的な賃貸オフィスでは得られにくい人脈の構築が期待できます。
また、異業種・同業種問わず、共感や相性が合えば意外なビジネスチャンスにつながる可能性もあるでしょう。
レンタルオフィスのデメリットと注意点
多くのメリットが期待できるレンタルオフィスですが、以下のようなデメリットも考えられます。
1.利用時間や曜日が決まっている
深夜や早朝に作業したい場合や、土日祝日に利用したい場合は利用時間を確認しておく必要があります。
また、24時間利用可能な物件でも、深夜はセキュリティ上の理由から入退室が制限される場合があります。時間帯に応じて指定エリアのみ利用可能というオフィスもあるので要注意です。
2.内装や設備のカスタマイズは難しい
壁紙の変更や間仕切りの設置など、大幅な内装変更は基本的にできません。
デスクや椅子などの家具も、備え付けのものを利用する必要がある場合が多いです。OA機器の設置やインターネット回線の変更も制限がある場合があります。
3.オプションなどによりコストがかさむ可能性がある
会議室の利用料、複合機の利用料、郵便物の転送サービス、法人登記などが有料の場合があります。オプションサービスを利用する頻度によっては、通常の賃貸オフィスよりもコストが高くなる可能性があります。オプションサービスの料金体系は、運営会社によって異なるため、事前に確認が必要です。
4.プライバシーやセキュリティ面の課題
共用部での会話や電話の内容が他企業に聞こえる可能性があります。そのため、機密情報や個人情報の管理には通常の賃貸オフィスよりも注意が必要です。また、入退室の管理がされていないオフィスだと、セキュリティ対策が万全でない場合、情報漏えいのリスクがあります。
5.運営会社の廃業により閉鎖するリスクもある
運営会社の経営状況が悪化した場合、予告なく閉鎖される可能性があります。閉鎖された場合、移転先の選定や契約手続きなど時間と手間がかかります。運営会社の信頼性や経営状況、何年そのレンタルオフィスを運営をしているのかなどを事前に確認することが重要です。
Re:ZONEでは、大阪・関西中心に50拠点以上展開しており、1名様用のオフィスから複数名で利用可能なオフィスをご提供しています。行政書士をはじめとする士業の方々、人材紹介業や不動産業界の方々にご好評をいただいております。さらに、ネイルサロンなどのサロン業も開業可能です。
必要なサービスを充実させながら、低コストで入居者様のニーズを叶える空間をご提供しています。レンタルオフィスのご利用を検討される際は、ぜひ物件をご確認ください。
レンタルオフィス利用に向いている人や業種
レンタルオフィスがマッチする業種や働き方として、以下が挙げられます。
- 創業期のスタートアップ・設立直後の法人
創業期は事業の方向性や規模が変化しやすく、固定費を抑えたい時期です。レンタルオフィスは、敷金・礼金などの初期費用を大幅に削減でき、必要な時に必要な広さのオフィスを借りることができます。また、法人登記や郵便物受け取りなどのサービスが充実しているレンタルオフィスもあり事業の立ち上げをスムーズに進めることができます。
なぜ向いているのか
・コスト削減: 限られた資金を有効活用し、事業の成長に投資できる。
・リスク軽減: 事業の不確実性を考慮し、柔軟なオフィス戦略を取りやすい。
・ビジネスサポート: 法人登記や郵便物受け取りなどスタートアップに必要なサービスが利用できる。
- 士業やIT系の個人事業主・フリーランス
士業やIT系の仕事は個人で働くことが多く、自宅やカフェでの作業に限界を感じている人も多いでしょう。レンタルオフィスは集中できる個室空間や、顧客との打ち合わせに使える会議室などを提供します。また、法人登記が可能なレンタルオフィスであれば、自宅住所を公開せずに事業を行うことができプライバシー保護にも繋がります。
なぜ向いているのか
・集中環境: 周囲の雑音を気にせず、業務に集中できる個室空間。
・信頼性: 法人登記可能なオフィスは、顧客や取引先からの信頼を得やすい。
・利便性: 高速インターネットや複合機など、業務に必要な設備が整っている。
- 来客や打ち合わせが多い企業
来客や打ち合わせが多い企業にとって、アクセスの良い立地や充実した会議室などの設備は不可欠です。レンタルオフィスは主要駅の近くやビジネス街に位置していることが多く、顧客や取引先の訪問にも便利です。また、受付サービスや会議室の予約システムなど、来客対応をスムーズに行うためのサービスがあるレンタルオフィスもあります。
なぜ向いているのか
・好アクセス: 顧客や取引先の訪問に便利な立地。
・充実した設備: 会議室や応接スペースなど、打ち合わせに必要な設備が整っている。
・企業イメージ: 綺麗で洗練されたオフィスは、企業イメージ向上に繋がる。
- サテライトオフィス/支店としての利用
本社から離れた場所にサテライトオフィスや支店を設置する場合、初期費用や維持費を抑えるためにレンタルオフィスが有効です。人員の増減にも柔軟に対応できます。また、主要都市にレンタルオフィスを構えることで、優秀な人材の確保にも繋がります。
なぜ向いているのか
・コスト効率: 初期費用を抑え、必要な時に必要な広さのオフィスを利用できる。
・人材確保: 主要都市にオフィスを構えることで、優秀な人材を確保しやすい。
・事業継続性: 災害時などの事業継続計画(BCP)対策としても有効。
開業間もない法人やフリーランスにとって、通常の賃貸オフィスよりも低料金で借りられるレンタルオフィスは便利な選択肢です。また、開業条件としてオフィスの設置が必要で、かつスペースは狭くて問題ない場合にも、レンタルオフィスが向いています。
利用者の声と成功事例
実際にレンタルオフィスを契約しているフリーランスや起業家の事例を紹介します。
フリーランスWeb制作者が語る、使ってよかった理由
Web制作を受注しているN.Y様は、コワーキングスペースで悩んでいた集中できる作業環境を、完全個室のレンタルオフィスで確立しました。また、自宅勤務では難しいオンとオフの切り替えがしやすく、プライバシー保護や明瞭な料金体系にも満足していると言います。
元専業主婦が独立し、行政書士として開業
行政書士として独立開業する際の事務所に設備の整ったレンタルオフィスを選び、初期費用や準備の手間を大幅に削減することに成功しています。駅から近く、きれいなオフィスである点に加え、ゼロからのスタートにも使いやすい入居ハードルの低さが魅力だと話しています。
まとめ
レンタルオフィス最大のメリットは、通常の賃貸オフィスよりも初期費用を抑えられる点です。また、業務に必要な家具や設備が完備され、高水準のセキュリティ対策のある仕事環境に入居できるため、すぐに業務を開始できます。
アクセスの良い一等地にオフィスを構えられる点も、顧客や取引先からの信用を得るために有利です。施設やプランによって利用できるサービスは異なりますが、創業期の法人やフリーランス、士業など幅広い人に向いています。レンタルオフィスで、柔軟かつスマートな働き方を実現しましょう。
レンタルオフィス「Re:ZONE」では、スタートアップ企業や個人事業主に最適な完全個室タイプのプライベートオフィスを提供しています。見学も随時受け付けていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
