会社立ち上げを考える際、どこへ拠点を置いて事業を行うかは重要です。特にスタートアップの場合、少人数でコストを抑えられるように、拠点にお金を掛けたくないケースは多いでしょう。
拠点の設備等の質を落とさずにコスト安で運営を行うには、レンタルオフィスがおすすめです。今回はレンタルオフィスを使って会社立ち上げができるのか、また立ち上げる際に必要な手順・注意点もご紹介していきます。
法人登記ができるかが重要!レンタルオフィスでも会社立ち上げはできる
レンタルオフィスを拠点として会社立ち上げを行いたい場合、法人登記ができるかがポイントになってきます。
法人登記とは役所に会社立ち上げを届け出て、その概要等を一般へ公開することです。レンタルオフィスの運営者が法人登記を認めている場合は、簡単にレンタルオフィスから事業をスタートできます。
居住用のアパート等では法人登記ができないパターンも多いですが、レンタルオフィスでは法人登記が認められている場合が多いので敷居が低いのもメリットです。ちなみに無断でアパート等の住居を法人登記すると規約違反につながる恐れがあるので、もし法人登記を行う際は事前に確認を取っておいたほうがよいです。
Re:Zoneでは法人登記が可能です。会社立ち上げの際はぜひご活用ください。
レンタルオフィスを使って会社立ち上げをするメリット!設備も用意されているものを使える
レンタルオフィスを使って会社立ち上げを行うと、次のようなメリットを得られます。
事業をスモールスタートできる
スタートアップとして事業を大きくしたい方にとって、スモールスタートできるかは重要です。拠点を借りる際に巨額の資金が必要なようでは、事業に資金を回しにくくなりますし斬新なビジネスもやりにくくなります。
レンタルオフィスは複数人と同じ建物を共有するため、スペースを借りる際の費用が低くなるのがメリットです。それでいてそれぞれのスペースは独立している(’仕切りで区切られたりスマートキーで施錠したりできる)ため、機密性も高いのがポイントになります。コワーキングスペースなどと違って安心して事業を開始できますし、コストが低いためスモールスタートも簡単です。
また契約解除して他の拠点へ移動、事業拡大したい際も手続きが簡単になっています。ちなみに弊社のレンタルオフィスでは原状回復費用をいただいておらず、清掃費のみで退出が可能です。
既存の設備等を使えるので初期投資の額を減らせる
レンタルオフィスには、すでにある程度の設備が整っています。
- 椅子
- 机
- Wi-Fi
といった設備はどのレンタルオフィスでも基本的に用意されているものです。
こういった設備を拠点を借りた上で1から用意する場合、費用も掛かりますし購入・契約の手間が面倒です。レンタルオフィス契約時に付いてくる設備を使うことで、初期投資の額を抑えてビジネスを開始できます。拠点の賃貸コスト以外も減らせるのが、レンタルオフィスのメリットです。
取引等の信頼性を上げられる
レンタルオフィスを使って会社立ち上げを行うことで、会社として信頼性を得られます。
仮に個人事業主がそのまま働く場合、取引先が制限されたりといったデメリットが出てきます。会社としてレンタルオフィスを登録することで取引先を増やせますし、銀行の融資等でも有利な条件を引き出せるようになるでしょう。
また名刺や公式サイトなどでも会社として情報を掲載できるため、認知度向上といった点でも信頼性が向上するのでメリットがあります。
会社立ち上げの主な流れを解説!定款の意味も知っておこう
会社立ち上げの際は次の手順で準備を進めていきます。
1.会社の概要を決める
まずは定款の基になる会社の概要を決めていきます。
- 目的
- 商号
- 所在地
- 資本金額
- 発起人(出資者)
などを文書化してまとめていきます。
定款に必要な内容は条件によって変わってきますが、必要な項目は定款に書く必要がなくても一通り書き出して確認できるようにしておくと安心です。
2.定款を作成して提出する
定款とは、会社の基本的な情報・ルールをまとめたものです。会社法によって記載内容等が定められており、会社立ち上げの際は必要となる書類になります。
・絶対的記載事項:形態等にかかわらず記載する必要のある項目
・相対的記載事項:金銭に関して条件に該当する場合、記載する必要がある項目
・任意的記載事項:記載は任意だが書いておくと便利な項目
の3つの項目に従い内容を作成するのがポイントです。
たとえば絶対的記載事項には
- 目的
- 商号
- 本店の所在地
などが該当します。
相対的記載事項には
- 現物出資
- 財産引受
- 設立費用
などが該当するので確認しておきましょう。
定款の内容を書き終わったら「公証役場」へ書類を提出、「定款の認証」を受けて受理される必要があります。
3.資本金を用意して口座へ入金する
資本金を用意して口座へ入金するのも忘れないでください。
ちなみに会社立ち上げが完全に終わるまでは、法人用の口座を利用できません。このため発起人といった立ち上げに協力した方の口座へ、代理で資本金を振り込んで用意する必要があります。複数人が立ち上げに関与している際は、誰の口座に資本金をまとめておくか事前に決定しておくと安心です。
4.登記申請書類を作成する
次に「商業登記法」を基に「登記申請書類」を作成していきます。
- 定款
- 払込証明書
- 就任承諾書
などもいっしょに作成・用意して法務局へ提出、認可を受けてください。
5.登記完了証の交付を待つ
登記が完了すると「登記完了証」が交付されます。
- 登記事項証明書
- 印鑑証明書
- 印鑑カード
などが手元に用意できるのは登記申請書を提出してから数週間ほど後になるでしょう。
6.保険制度等の手続きを行う
登記完了後も手続きは残っています。
- 税務署へ法人設立届書などを提出する
- 年金事務所へ健康保険、厚生年金保険 新規適用届などを提出する
- 法人用の口座を開設する
- 労働基準監督署や公共職業安定所などへ届け出を行う
法律違反にならないよう、1つ1つしっかり確認しながら手続きを行い、申請を受けておいてください。人手が不足している場合は税理士等に協力してもらうのも有効です。
費用等に注意!会社立ち上げ時の落とし穴とは
ここからは会社立ち上げの注意点をご紹介していきます。
申請にコストが掛かる
拠点費用以外にも、申請時点で別途コストが発生します。
- 定款認証
- 印紙代
- 収入印紙代
- 登録免許税
自分ですべて行っても約20万円〜25万円ほど掛かりますし、外部へ委託を行い代理で業務を行ってもらうとさらにお金が掛かります。事業規模等によってどれくらい申請コストが重くのしかかってくるかは変わってくると思いますが、自分の場合どのくらい申請コストが発生するのかは事前に確認しておいてください。
資本金は余裕をもって用意しておかないと失敗するリスクが増える
資本金の必要量については、会社法が改正されるとともに撤廃されました。以前は
- 有限会社:300万円
- 株式会社:1,000万円
といった基準がありましたが(最低資本金制度)、今ではどの形態でも1円から資本金を用意して事業開始ができるようになっています。
ただし法律的に1円からでもよいといって資本金を用意しないのはよい手ではありません。事業が軌道に乗るまでに資本金を削って赤字を賄う必要があるからです。
また資本金が多過ぎても消費税の面から不利になることがあるので、事前にどのくらい余裕を持って資本金を用意しておくべきか、業種や立ち上げ形態などから判断するスキルが必要になってきます。
バックオフィスの手間を減らして事業施策の時間を確保しないと失敗する
バックオフィスに時間を取られて
- 事業参入する市場の決定
- 事業の変更・追加
- 施策の実行・失敗点の洗い出しや改善
などの重要な業務に時間を割けないと事業が拡大しません。コストも無駄に増加します。
バックオフィスの負担を減らすには
- 外部に業務を委託する
- デジタルツールを導入する
といった方法があります。適した方法でバックオフィスの負担をなるべく削減していきましょう。
まとめ
今回はレンタルオフィスを使って会社立ち上げを行うメリットや注意点などをご紹介してきました。
レンタルオフィスでは多くのケースで法人登記が可能であり、会社立ち上げに活用可能です。スモールスタートにも適したレンタルオフィスから会社立ち上げを始めてみましょう。
Re:Zoneではすでに設備が整った状態から事業をスタートできます。気になる方はぜひご連絡ください。奈良県や大阪府などでオフィスを展開中です。