パーソナルスペースとは、「他人が侵入すると不快に感じる空間」のことです。
人によってパーソナルスペースの広さは異なるため、慎重に距離を見極める必要があります。
特に、サービス業や営業などの初対面の人と頻繁に会う仕事では、非常に重要です。
また、パーソナルスペースを見極めることで相手が「どんな人なのか」「どんなことを考えているのか」も見えてきます。
そこで今回は、パーソナルスペースの意味や種類、ビジネスシーンにおける重要性についてお伝えしていきます。
パーソナルスペースとは?
パーソナルスペースとは、「他人が侵入すると不快に感じる空間」のことです。
パーソナルスペースはどんな人にも存在していますが、目に見える空間ではないため周囲からは理解されづらく、簡単に見極める方法はありません。
迂闊にパーソナルスペースに入ってしまうと相手に強い不快感を与えてしまう可能性もあるため、基本的に初対面の人とは一定の距離を保つようにしましょう。
また、パーソナルスペースの形は性別によっても大きな違いがあります。
男性のパーソナルスペースは個人を中心として、縦長の楕円形状に広がっています。
そのため、前や後ろから近づいてくる人には警戒しやすいですが、左右からであれば至近距離でも気にならない人がほとんどです。
その一方で、女性のパーソナルスペースは個人を中心として、均等な円形状に広がっています。
性別だけでなく、年齢や国ごとの文化によっても変化するため、良好な人間関係を築きたいときは、さまざまな観点からパーソナルスペースの理解を深めておきましょう。
パーソナルスペースが「広い」とは?
パーソナルスペースが「広い」とは、侵入されると不快感を感じるスペースが広いことを意味します。
パーソナルスペースが広い人には、以下のような特徴があります。
- 内向的な性格
- 単独行動が得意
- 他人との関係に慎重
パーソナルスペースが広い人は警戒心が強く、自分の考えやペースを乱されることを嫌う傾向にあるため、集団行動があまり得意ではありません。
人付き合いに苦労している人が多いため、いきなり距離を詰めすぎると苦手意識を持たれてしまうでしょう。
パーソナルスペースが広い人と仕事をする場合は、デスクの配置やパーテーションの設置など、物理的な対策が効果的です。
パーソナルスペースが「狭い」とは?
パーソナルスペースが「狭い」とは、侵入されると不快感を感じるスペースが狭いことを意味します。
パーソナルスペースが狭い人には、以下のような特徴があります。
- 自己肯定感が高い
- 社交的で好奇心旺盛
- 友人が多い
パーソナルスペースが狭い人は、社交的で好奇心旺盛な人が多く、相手に明るい印象を与えます。
誰にでも気さくに声をかけられることから、友人が多いという特徴もあります。
しかし、パーソナルスペースが狭い人は、「他人のパーソナルスペースに侵入しやすい」ため、一概にコミュニケーション能力が高いというわけではありません。
パーソナルスペースの種類
パーソナルスペースには、以下4つの種類があります。
- 密接距離
- 個体距離
- 社会距離
- 公衆距離
それぞれ詳しく紹介していきます。
密接距離
密接距離とは、0〜45cm程度の非常に近い距離感のことです。
会話だけでなくスキンシップもおこなえるため、家族やカップルなどの親密な関係の人だけが侵入できる空間です。
つまり、どんな人であっても周囲45cmの空間に侵入することは非常にリスクがあるため、注意しておきましょう。
個体距離
個体距離とは、45〜120cm程度の手を伸ばすと触れ合うことができる距離感のことです。
個人的に親しい友人が侵入を許される空間で、ほとんどの人は個体距離まで侵入されると不快に感じます。
社会距離
社会距離とは、120〜350cm程度の社会的に接点のある人に適した距離感です。
会社の同僚や上司、取引先の相手など、仕事で関係している人とは社会距離を意識して接するといいでしょう。
あまり距離を開けすぎると相手に「警戒されているのかな?」と思わせてしまう可能性もあります。
公衆距離
公衆距離とは、350cm以上離れた距離感のことです。
講習会や演説など、不特定多数の人が集まるときに適した距離で、350cm以上離れていれば知らない人が侵入しても不快に感じる人はほとんどいません。
そのため、初対面人とは350cmから徐々に距離を縮めていくことを意識しておきましょう。
ビジネスシーンにおけるパーソナルスペースの重要性
パーソナルスペースは個人間の交友関係だけでなく、ビジネスシーンにおいても非常に重要な項目です。
特に、管理職に就いている人はパーソナルスペースを軽視することはできません。
ビジネスシーンでパーソナルスペースが重要視されている主な理由は、以下の3つです。
- 取引先にマイナスなイメージを与えてしまう
- ハラスメントの可能性
- 生産性の低下
それぞれ詳しく紹介していきます。
取引先にマイナスなイメージを与えてしまう
1つ目の理由は「取引先にマイナスなイメージを与えてしまう」です。
これまでに紹介してきたように、無断でパーソナルスペースに侵入することは、相手に強いストレスを与えます。
警戒心が強い人であれば、それだけで苦手意識を持たれることも考えられるでしょう。
初対面でマイナスなイメージを与えてしまうと、払拭するのは簡単ではありません。
ビジネスシーンでは無理に距離を詰めるメリットも小さいため、時間をかけて適切な距離を見極めましょう。
ハラスメントの可能性
2つ目の理由は「ハラスメントの可能性」です。
不適切なパーソナルスペースへの侵入は、ハラスメントと捉えられる可能性もあります。
特に、異性との距離感は慎重に見極める必要があるでしょう。
自分では「仲がいい」と思っていても、パーソナルスペースは人によって異なります。
不用意に近づきすぎるとハラスメントの原因になるため、基本的には一定の距離を保ちながらコミュニケーションを取りましょう。
生産性の低下
3つ目の理由は「生産性の低下」です。
パーソナルスペースへの侵入はストレスの原因となるため、生産性の低下も招いてしまいます。
たとえば、デスクの距離が近すぎて、常にパーソナルスペースに侵入されている状態では、快適な職場環境とは言えないでしょう。
チーム全体のパフォーマンスを上げるためにも、適切なパーソナルスペースの確保が求められます。
パーソナルスペースまとめ
今回は、パーソナルスペースの意味や種類、ビジネスシーンにおける重要性について解説しました。
パーソナルスペースには、その人の心理や特徴が強く表されます。
目に見えない空間ですがむやみに侵入してしまうと、その後の関係にも大きく影響を与えます。
また、自分のパーソナルスペースに誰かが侵入している状態では、仕事の作業効率も下がってしまうでしょう。
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