パソコンとインターネット環境があればどこでも働ける時代となり、個人事業主として独立を検討している方も多いでしょう。ただ、個人事業主として働くには、自分で会計事務を行わなければなりません。コア業務に集中するためにも会計ソフトの導入を検討しましょう。今回は個人事業主に役立つ会計ソフトの概要をおさらいしつつ、おすすめサービスをご紹介します。会計ソフトに興味を持っている方はぜひチェックしてみてください。
個人事業主に役立つ会計ソフトとは?
個人事業主は、日々の取引について仕訳入力作業を行わなければなりません。そこで役立つのが会計ソフトです。会計ソフトは日々の仕訳入力作業を効率化する機能を搭載しています。
たとえば、青色申告をして控除を受けるには、借方・貸方で仕訳をする複式簿記の記帳が必要です。ただ、簿記の知識がない方だと記帳の方法に迷ってしまうでしょう。
その点、会計ソフトでは日付や金額などを入力するだけで複式簿記の記帳が行える機能があります。
また、銀行明細やクレジットカードの取引データ、領収書のスキャンデータ、スマホで撮影したデータなどを自動で入力して仕訳できる機能もあります。
個人事業主のコア業務にともなう事務処理の負担を軽減できる可能性が高いです。個人事業主として働くのであれば、会計ソフトを利用しない手はないでしょう。
個人事業主におすすめの会計ソフト3選
個人事業主におすすめの会計ソフトを3つご紹介します。
freee会計
freee会計は、会計初心者でも経理業務と確定申告にきちんと対応できる会計ソフトです。
請求・見積もり・発注の作業に関する書類をパソコンやスマホから作成できます。確定申告については、〇✕形式の質問に回答していくだけで必要な書類を完成させられるのが便利です。
App Storeでのレビュー数は35,000件を突破しており、平均点は4.5を超えています。スマホで最も利用されている会計アプリなので、携帯での利用を想定している方にもおすすめです。
LINEで確定申告や開業、経費の基本など、個人事業主が知っておきたい情報も届きます。個人事業主としてスタートしたばかりの方であれば心強い存在になるでしょう。
【料金】
スターター | スタンダード | プレミアム | |
月額料金 | 980円~ | 1,980円~ | 3,316円 |
スターター以外は、消費税申告やメール・チャットサポートに対応しています。プレミアム以外は、電話サポートや税務調査サポート補償が受けられません。
やよいの青色申告オンライン
やよいの青色申告オンラインは、入力・集計・申告に役立つ機能をバランスよく備えた会計ソフトです。
かんたん取引入力機能では、スマホから日付や金額などを入力するだけで、青色申告に必要な複式簿記帳簿を自動作成できます。
帳簿・レポート集計機能では、登録した取引から青色申告に必要な帳簿やレポートを自動で集計・作成することが可能です。
確定申告書類の作成・提出機能では、画面の案内をもとに入力するだけで書類を作成できます。作成した書類はスムーズにe-Taxと連携して提出可能です。
1年間無料ですべての機能を使えます。会計ソフトのコストを少しでも減らしたい方にピッタリです。
【料金】
セルフプラン | ベーシックプラン | トータルプラン | |
通常年額料金 | 8,800円 | 13,800円 | 24,000円 |
セルフプラン以外は、電話サポートやメールサポートなどを利用可能です。トータルプラン以外は、仕訳相談や確定申告相談ができません。
HANJO 会計
HANJO 会計は、スマホだけで確定申告ができる個人事業主向けの会計ソフトです。
スマホでレシートを撮影するだけで自動的に仕訳できます。クレジットカードや銀行口座経由の取引も、自動で取り込んで仕訳することもできます。現在使っているソフトからデータを取り込めるのも親切です。
ナビゲートが充実している点も特徴であり、初期設定をスムーズに完了できる「はじめてNAVI」や、他社からワンステップで乗り換える「データ取込NAVI」、飲食店の仕訳を自動推測する「仕訳NAVI」などがあります。
専用コールセンターで導入に関する問い合わせから操作方法まで教えてもらうことも可能です。会計ソフトを初めて利用する方でも安心して導入できるでしょう。
【料金】
月額料金は1,078円です。無料プランも利用できますが、電話によるサポートは受けられないほか、e-Taxには対応できません。
個人事業主が会計ソフトを選ぶときの注意点
会計ソフトは、よく耳にするサービスを使えば安心だと思う個人事業主の方もいるかもしれません。
ただ、選び方を間違えると確定申告の際に困ってしまうことがあります。
すでに、個人事業主は青色申告で控除が受けられる点について触れましたが、個人事業主向けの会計ソフトには、青色申告に対応していないサービスがあります。
今回、「やよいの青色申告オンライン」というソフトをご紹介しましたが、実は「やよいの白色申告オンライン」というソフトもあります。
取引取込機能や帳簿・レポートの集計機能などの機能は共通して利用できますが、青色申告には対応していません。
青色申告に対応していなければ控除が受けられず、結果として税金が高くなってしまいます。
個人事業主として会計ソフトを選ぶときは、青色申告をするのかどうかを明確にしてから導入しましょう。
控除とは? 仕組みや種類、申告方法、注意点、申告漏れの対応などを解説! | Re:ZONE
Re:ZONE
個人事業主が会計ソフト以外に検討したいサービス
会計ソフトが個人事業主にとって便利なことをお伝えしましたが、ほかにも利用を検討したほうがよいサービスとして、レンタルオフィスが挙げられます。
レンタルオフィスは、個人事業に必要なワークスペースと設備をまとめて借りられるオフィスサービスです。
自分で職場環境を準備しなくても、快適に仕事に打ち込めるようになります。
参考にRe:ZONEというレンタルオフィスをご紹介します。
Re:ZONE
Re:ZONEは、1部屋27,500円から個人事業主に必要なワークスペースを借りられるスモールレンタルオフィスです。
基本的にインターネット回線を無料で使用できるため、個人事業主が契約している会計ソフトを利用したい場合にも困りません。
定期借家契約なので、通常のオフィスと同様に融資や免許も受けられます。各許認可の取得も原則として可能です。行政書士のような士業の方なども利用しています。士業分野で個人事業主として独立開業したい場合にも検討しやすいでしょう。
使われている家具や部屋の雰囲気など、オフィスの内装が気になる個人事業主の方もいるでしょう。内装については内覧によって確認できます。雰囲気を確認したい場合は下記の内覧予約フォームから申し込みをしてみてください。
まとめ
今回は、個人事業主に役立つ会計ソフトの機能をおさらいしつつ、おすすめのソフトや選ぶときの注意点について解説しました。
会計ソフトは、日々の仕分け入力作業を効率化できる機能を搭載しており、日付や金額を入力するだけで青色申告に必要な記帳が行えます。
ただ、白色申告のみしか対応していない会計ソフトがあるので、青色申告をするかどうか明確にしてから選ぶことが重要です。
個人事業主として仕事をするときは、会計ソフトだけでなく、職場環境を整える必要もあります。今回紹介したようにインターネット環境まで整っていて、契約した会計ソフトを利用できるレンタルオフィスもあります。
個人事業主として働くときの環境をスムーズに整えたい方は、ぜひレンタルオフィスの利用を検討してみてください。