熟練したエステティシャンや美容に詳しい方などであれば、エステサロンの開業に興味を持つこともあるでしょう。今回は、開業前に知っておきたいエステサロンの基礎知識をはじめ、必要な準備や失敗しないためのポイントを解説します。エステサロンの開業についてイメージを湧かせるのにぜひ参考にしてみてください。
開業前に知っておきたいエステサロンの基礎知識
まずは、エステサロンの開業前に知っておきたい基礎知識として、エステサロンの概要や仕事内容などについて解説します。
エステサロンの概要
”エステティック業
手技又は化粧品・機器等を用いて,人の皮膚を美化し,体型を整える
などの指導又は施術を行う事業所をいう。”
総務省の定義から、エステサロンは美容に関する指導あるいは施術を行う事業所であるとわかります。
開業するにあたって、美を実現するための指導・施術のスキル習得はもちろん、化粧品や美容機器などが必要です。
エステサロンでの仕事内容
エステサロンでの仕事内容は主に、フェイシャル・ボディのトリートメント、痩身、美顔、脱毛、ネイル・フットケアなどです。
ヒアリングで悩みや要望を把握したうえで最適なメニューを提案してエステを実施し、終了後は自宅でのケアや注意事項なども伝える流れです。
そのほか、店内の掃除や機材・備品のチェック、ベッド・イスの整頓なども行います。アロマや音楽なども選定し、来店者がリラックスしやすいように配慮するのも仕事です。
エステサロンの開業に必要なもの
エステサロンを開業するにはさまざまなものが必要になります。準備をスムーズに進められるように、エステサロンの開業に必要なものをまとめてみます。
届出
エステサロンを開業するときは保健所と税務署への届出が必要です。
保健所に関しては下記の場合に届出が求められます。
・国家資格保有者を必要とする施術を行うケース
・首から上の施術、刃物を扱う施術を行うケース
たとえば、美容師が行うヘアカットや鍼灸師が行う鍼治療、刃物を使ったムダ毛処理などを行うのであれば届出が必要です。
また、エステサロンを開業するのであれば、事業の所得を正確に申告できるよう、開業届での提出も必要です。基本的に開業から1か月以内に税務署に提出します。
店舗の営業場所
エステサロンは、主に自宅やテナント店舗などで開業できます。自宅であれば新たに場所を探す手間を減らして開業できますが、生活音が聞こえないような工夫やインテリアの導入などが必要です。
テナント店舗を利用する場合は、好きな場所を選んでエステサロンを開業できます。ただ、場所によっては集客しづらいケースもあるので、さまざまな時間帯で立地調査をしてから物件を契約することが重要です。
備品
エステサロンで主に必要となる備品の例は下記の通りです。
・サロン用ベッド
・オイル
・ローブ
・タオル
・シーツ
・美顔器
・化粧品
・電話
・FAX
・筆記用具
・カレンダー
資格
エステティシャンを開業するのに国家資格は必要ありません。
ただ、民間のサービスと違って個人事業主のサービスに不安を感じる方も少なくありません。その点、サービスの質を証明できるようにエステサロンに関する資格を保有しておくことが重要でしょう。
エステサロンに関する資格の例は下記の通りです。
資格 | 概要 |
AJESTHE認定エステティシャン | 基礎的な知識・技術を有し、担当範囲のエステティックサービスを適切に提供できる能力を証明する資格 |
AJESTHE認定上級エステティシャン | 専門的な知識・技術を有し、ニーズに応えるエステティックサービスを提供することでサロンの利益や利用者満足を実現できる能力を証明する資格 |
AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー | エステティックを総合的に深く理解し、利用者に求められる実践力とサロンでの指導力を証明する資格です |
参照:
AJESTHE認定エステティシャン(一般社団法人日本エステティック協会)
AJESTHE認定上級エステティシャン(一般社団法人日本エステティック協会)
AJESTHE認定トータルエステティックアドバイザー(一般社団法人日本エステティック協会)
エステサロンの開業に失敗しないためのポイント
エステサロンの開業といえば華やかに聞こえますが、厳しい現実が待ち受けることもあります。エステサロンの開業で失敗しないためのポイントを解説します。
ポイント1.開業にお金をかけすぎない
エステサロンを開業するときに失敗しないためのポイントとして挙げられるのが、開業にお金をかけすぎないことです。
たとえば、イスやベッド、専用機器などにお金をかけすぎてしまうと、来店者が増えてもお金を返すのに精一杯になり、手取りが少なくなってモチベーションが下がる恐れがあります。
エステサロンの開業は厳しいとわかり、途中で挫折してしまうかもしれません。
無理のない経営ができるように慎重な計画が必要です。
ポイント2.スタッフの離職対策をする
開業に成功して事業が軌道に乗ったあとにも失敗のリスクが潜んでいます。教育したスタッフの退職です。スタッフがスキルを習得すると開業という選択肢が出てくるからです。
突然退職されてしまえば、エステサロンの経営に支障をきたしてしまいます。
スタッフにインセンティブを支払ったり、やりがいのある役職を与えたりするなど、早い段階で離職対策を講じておくことが重要です。
エステサロンの開業にはレンタルオフィスもおすすめ
エステサロンの開業に向けて職場を探すときはレンタルオフィスもおすすめです。
レンタルオフィスとは、ビジネスに必要な環境をまとめて利用できるオフィスサービスです。
オフィスサービスではありますが、一定の広さの空間をレンタルできるので、施設によってはエステサロンの開業に役立てることもできます。
ここではレンタルオフィスの例としてRe:ZONEについてご紹介します。
Re:ZONE
Re:ZONEは、月額27,500円からプライベート空間を確保できるスモールレンタルオフィスです。
完全個室の空間を活かして、フェイシャルエステやネイルサロン、カウンセリングなど、さまざま仕事で利用されています。
必要最低限のサービスに絞った個室なので、コストを抑えてエステサロンを開業したい方にも適しているでしょう。
駅周辺に立地している施設もあり、うまく選べば効率的に集客できる可能性もあります。
施設の内装は内覧で確認できるので、開業前に利用イメージを湧かせることも可能です。内覧をご希望される方は下記のバナーをクリックしてHPをご覧ください。
まとめ
開業前に知っておきたいエステサロンの基礎知識をはじめ、必要な準備や失敗しないためのポイントなどを解説しました。
エステサロンは美容に関する指導あるいは施術を行う施設です。フェイシャル・ボディのトリートメント、美顔、脱毛など、来店者の美容に関する悩みに寄り添ってサポートします。
開業にあたって保健所や税務署などに届出が必要です。自宅やテナント店舗などの選択肢から、営業場所も決めなくてはなりません。
開業にお金をかけすぎるとスタート時点から経営が苦しくなる恐れがあります。
最近では小規模なスペースを借りられるスモールレンタルオフィスも登場しています。エステサロンの開業コストを抑えたい方はスモールレンタルオフィスもぜひ検討してみてください。