専業主婦から行政書士になったということですが、法律について詳しいなどバックグラウンドがあったのですか?
実は全くないんです。私は結婚して以来ずっと専業主婦で、行政書士とはまったく関係のないところにいました。子供が小学生に上がったタイミングでパートを始めました。現在はちょうど開業して行政書士のスタート地点に立ちました。
奮起されたのですね。行政書士としての専門分野を教えていただけますか?
離婚です。離婚する女性からご相談を受けて、離婚協議書など必要な書類を作成するのを専門としています。
離婚を専門としようと思ったきっかけは何ですか?
離婚する女性は、法律的に弱いところがあり損をすることも多いので、支えるような仕事をしたいと思ったのがきっかけです。
「離婚では女性が法律的に損をしている」という気づきを得たのはなぜですか?
子供が幼い頃に、京都に転入しました。転入の手続きをするために役所に行った時、たまたま隣りに座っていた女性が、「出ていった夫がお金を渡してくれない。子供がいるのに保育料が払えない」と、切羽詰まった様子で職員さんに話しているのが耳に入ってきたんです。離婚した夫が養育費を払わないケースは多いですよね。女性は大変だなあと思った一方で、今なら「結婚してる限り旦那さんに婚姻費用を請求できるから、大丈夫だ」とお伝えすることができます。
その時はすでに行政書士の資格をお持ちだったのですか?
いいえ。ただ、行政書士のママ友がいたことから行政書士の仕事について調べたことがあり、行政書士の仕事に関する知識は少し持っていました。
どういった経緯で行政書士の資格を取得したのでしょうか?
子供が小学生に入ったタイミングでコロナウイルス感染症が流行し、家で時間を持て余すようになったのです。空いた時間に資格の勉強でもしようと軽い気持ちで始めたら面白くなって、どんどんのめり込んでいきました。最初に取得したのは、ファイナンシャルプランナー(FP)。その次に医薬品の登録販売者、そして行政書士の資格を取得しました。
最終的に行政書士に落ち着いたというわけですね。その理由をお聞かせくださいますか?
FPや登録販売者の勉強をしたのは、どちらかというと自分の生活をより良くするための知識を得ることが目的でした。けれども、開業して誰かのために自分の知識を役立てたいと思って取得したのが、行政書士だったんです。
なるほど。行政書士として経験を積むために、法律事務所などに入所する選択はなかったのですか?
行政書士の求人は少なくて、あっても20代や30代の若い人向けです。年齢が高く専業主婦だった私が就職するのは難しいと思い、最初から開業ありきでした。
家庭と両立しながらお仕事をすることになりますが、開業にあたってご家族の方は何かおっしゃいましたか?
「生活に支障がなければいいよ」という感じで応援してくれています。開業にかかる費用など全て自分の稼ぎでやりくりしていますが、自分でなんとかしようとする力がついてちょうどいいですね。今は子供が中学受験の時期なので、育児にウェイトを置きつつ時間のやりくりをしながら時機を見て行政書士の仕事にウエイトを置く予定です。
許認可にも興味があるということですが、特にやってみたいと考えているものはありますか?
お酒の許認可です。深夜にお酒を提供するお店は、「深夜酒類提供飲食店営業申請届」が必要で、そうしたお店を対象にした許可申請を専門にやってみたいなと思っています。
お酒の許認可に興味があるということは、お酒が好きだからでしょうか?
お酒は全く飲めないのですが、お酒の場はとても好きというのが理由です。仲の良い人同士がワイワイしながらお酒を飲んでいる姿を見ることが楽しくて、お酒の認可の仕事は自分に合うのではと思っています。
独立してこれから本格的に行政書士のお仕事を展開されるということですが、「理想の行政書士像」がありましたらお聞かせください。
困った時に「あの人なら解決してくれそう」と、顔が思い浮かぶような行政書士になるのが理想です。
そのためには、お客様のお話を聞いて、「どうしてほしいのか」や「どうなりたいのか」といったことを誰よりも理解し、最善の解決策を提案していきたいですね。
どのような方法で集客されていますか?
オンラインとオフラインの両方を使って集客を始めています。専業主婦だった私は社会的な人とのつながりに乏しいので、ホームページを作成したりXにつぶやきを投稿したりしています。
オフラインでは、顔を覚えてもらうために行政書士会の支部に顔を出すようにしています。今後は研修会などに積極的に参加していきたいですね。あとは同期の行政書士や社労士、弁護士とつながって人脈を広げることも考えています。誰かがお膳立てしてくれるわけではないので、自分から積極的に動かないと何も得られません。ここが、独立するうえで大変なことかもしれませんね。
これから事業を展開していくところではありますが、早い段階で事務所を探そうと思ったのはなぜですか?
行政書士として登録するには、事務所が必要だったからです。事務所探しは、行政書士の資格を取得してしばらくしてから始めました。
どのような方法で事務所を探しましたか?
最初は事務所可能な賃貸アパートを探していましたが、初期費用や敷金礼金などまとまったお金が先に必要になることがネックでした。例えばエアコンがなければ設置する必要がありますので、コストも時間もかかります。行政書士もレンタルオフィスで開業できることを知ってからは、レンタルオフィスも含めて幅広く探すようになりました。
事務所探しにどのくらい時間がかかりましたか?
2,3か月だったと思います。合格発表直後から事務所を探していたらもっと早く開業できたかもしれません。けれども、開業してやっていけるんだろうかという思いがあって、合格後しばらく迷った時期がありました。
迷いながらも「こんなふうに働けたらいいなあ」「事務所はこういうところがいいなあ」などと考えてばかりいるようになり、その気持に押されるように事務所探しを始めました。
事務所を選ぶにあたりこれだけは譲れない条件はありましたか?
価格ですね。ここでいう価格とは、賃料をはじめ設備などを含めたトータルコストの意味です。
その条件にRe:ZONE阪急伊丹01がマッチしたということでしょうか?
そうですね。自宅から近い西宮市を中心に探していたのですが、条件に合ったところがなかなか見つからずに、三宮まで範囲を広げました。その時に伊丹市も通えるエリアであることに気づき、Re:ZONEさんを見つけたのです。手頃な価格と、開業に必要な設備がそろっている点が、条件にマッチしました。
Re:ZONE阪急伊丹01には行政書士の方が多く入居されていますが、何か利便性があるのでしょうか?
西宮市と比べると、伊丹市は行政書士の数は少ないです。もしかしたら行政書士会阪神支部が尼崎市にあるので、価格や利便性などの理由から伊丹市を利用している行政書士は多いのかもしれませんね。
Re:ZONE阪急伊丹01は、見学してすぐに決められたのでしょうか?
はい。内覧して自分が描いていたイメージ通りだったので、「ここなら実際に開業できる」と思いました。
価格以外に「Re:ZONE阪急伊丹01にしよう」と思った理由はありますか?
直感ですね。抽象的な表現で申しわけないのですが、お部屋の中を見た時に「ここだ!」と強く気持ちが動きました。入居した時は、想像していたことが現実化したとの思いがこみ上げてきました。
「こんなサービスがあったらいいな」など思う点がありましたらお聞かせください。
他の入居者さんたちと交流できたらいいなと思います。ちょっとお茶を飲んだり話したりできるような共有スペースがあったらいいかもしれませんね。
もし、同業者さんにRe:ZONE阪急伊丹01をおすすめするとしたら、どのようにご紹介しますか?
価格以外だったら、「駅から近くてきれい」という点をアピールします。私のようにゼロからスタートするには勇気がいるかもしれませんが、思い切って踏み出した方が後悔しません。初めの一歩を踏み出すにはきっかけが必要ですが、私の場合は踏み出すきっかけがRe:ZONEさんでした。これから士業で独立してがんばっていきたい人、踏み出すきっかけが欲しい方はRe:ZONEさんにぜひ問合せをしてください。