役員というと聞きなれた言葉ですが、意味を聞かれると詳しく説明するのが難しいと気付きます。たとえば、役員はそもそもどのような業務を担当するのでしょうか。どこからどこまでの役職が役員をさすのかも気になります。今回は、役員の意味や種類、役割などについて解説します。
役員とは?
まずは、役員の意味や種類などについて解説します。
役員の意味
一般的に役員というと、イベントや集まりなどで何らかの係を務める人をあらわしますが、会社・団体においては特別な意味を持ちます。
役員とは、会社や団体などの経営や業務執行、監査などを担当する幹部職員です。要するに会社で重要な役目を果たす職員のことをさします。
主な仕事は、会社の経営方針を立案することや、方針に適した組織を構築すること、会社経営の健全な運営をチェックすることなどです。
そのほか、役員面接という言葉があるように、会社の将来を左右する採用面接に役員が参加するケースも珍しくありません。
役員は会社の重要業務を担当することがお分かりいただけるでしょう。
役員の種類
会社にはさまざまな重要な役職があり、どこからどこまでが役員にあたるのか、よくわからない方もいるでしょう。
会社法施行規則にある記述が、役員の種類を知るのに役立ちます。同施行規則によると、役員の種類は下記の通りです。
”3 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
三 役員
取締役、会計参与、監査役、執行役、理事、監事その他これらに準ずる者をいう。”
会社法施行規則によると、役員には取締役や会計参与、監査役、執行役、理事、監事などの種類があるとわかります。
各種役員の役割
役員にはさまざまな種類がありました。引き続き、取締役や会計参与、監査役、執行役、理事、監事などの意味を確認してみましょう。
取締役
会社法では、取締役について下記の通り記されています。
”第四節 取締役
(業務の執行)
第三百四十八条 取締役は、定款に別段の定めがある場合を除き、株式会社(取締役会設置会社を除く。以下この条において同じ。)の業務を執行する。”
”2 取締役が二人以上ある場合には、株式会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役の過半数をもって決定する。”
取締役は株式会社の業務を執行する役職です。2人以上存在することもあり、その場合は過半数を持って株式会社の業務を決定します。このようなルールがあり、取締役は会社経営の決定権を持つ立場として知られています。
会計参与
会計参与とは、株式会社において、取締役と共同して計算関係書類を作成する役職です。
税理士や公認会計士などが就任して、ほかの役員とは独立した立場で働きます。
株主総会における説明や計算関係書類の備置き、株主・債権者への開示なども担当します。
監査役
監査役監査基準では、監査役について下記の通り記されています。
”(監査役の職責)
第2条
1.監査役は、取締役会と協働して会社の監督機能の一翼を担い、株主の負託を受けた法定の独立の機関として、取締役の職務の執行を監査することにより、良質な企業統治体制を確立する責務を負っている。”
引用:監査役監査基準 第2条1(公益社団法人日本監査役協会)
監査役は、株主の負託を受けた法定独立機関として、取締役の職務の執行を監査する役職です。粉飾決算や脱税、労働基準法違反など、取締りの不正を調査して是正します。企業の信頼性を高めるために重要な役割を果たす存在です。
執行役
執行役とは、指名委員会等設置会社で業務執行を任された役員です。
ここでいう指名委員会等設置会社とは、経営を監督する取締役と、業務を執行する執行役を分離した会社を意味しています。
”(執行役の選任等)
第四百二条
指名委員会等設置会社には、一人又は二人以上の執行役を置かなければならない。
2 執行役は、取締役会の決議によって選任する。
執行役は、指名委員会等設置会社に、1人あるいは2人以上置く必要があります。なお選任するには、取締役会で決議を行わなければなりません。
“6 執行役は、取締役を兼ねることができる。”
執行役は、取締役を兼ねることも認められています。
理事
理事は、一般社団法人や学校法人などで代表として事務を管掌する役員です。
一般企業でも理事の立場が設けられることがあり、この場合は部長よりも上位役職に位置づけられます。ただし、経営者や取締役、執行役の立場とは異なります。
監事
監事とは、非営利組織において理事の業務執行を監査する役員です。
理事から事業の報告を吸い上げて業務や財産の状況を確認し、監査報告を作成しなければなりません。
営利企業の株式会社では監査役という役職がありましたが、類似した立場だと考えるとイメージしやすいでしょう。
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まとめ
今回は役員の意味や種類、それぞれの役割について解説しました。
役員は、会社や団体などの経営や業務執行、監査などを担当する幹部職員です。
具体的には、取締役や会計参与、監査役、執行役、理事、監事などの種類に分かれていました。
さまざまな種類があって混乱してしまった方もいるかもしれませんが、役員はシンプルに経営を最適化するための役職群だといえます。
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